竹の曲げる方法

今日は少し技術的ことについて。
竹の曲げる方法です。

ずい分前に書いたのに、閲覧数が多いので赤字で少し補足を加えます。
2016年6月19日


方法はいくつかあるのですが,大まかに分けると

1、手で曲げる
青竹細工などをする方は、大体膝や手で曲げ癖を付けながら曲げます。
山から伐採した竹をそのまま使うので、粘りがあって柔らかいんです。
緩やかな曲がりの縁や取手など。
180度に折り曲げるような籠は、やっぱり火でぐにゃぐにゃになるまで熱して折り曲げます。


2、熱で曲げる
アルコールランプ、業務用ドライヤー、ガスバーナーなど様々

この「曲げる」という技法が、なかなか奥が深いんです。
以前紹介した台湾の椅子は、バーナーで曲げていましたが、曲げる部分をノミで彫って薄くして曲げていました。
日本でも、たまにこの技法を使っているのを見かけます。

また、重箱のように2段以上重ねる籠になると、縁の部材を外縁・柾・内縁・内々縁と、順に曲げる角度を少しずつ急にしてゆきます。
そうしないと、籠がうまく重ねられないのです。
火で熱してすぐコテに当てて、曲げ角度を揃えるという方法もあります。
なかなか厄介な仕事です。

時間とともに縁が歪む場合もありますし、竹の仕事的には避けたい仕事。
茶道具の提籃が例です。


木の重箱はよく見ますが,竹籠の重箱をあまり見ないのは、縁の曲げ方が難しいからです。

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これは、プラスチックの水道管を利用した曲げ方。
竹を水につけておいて柔らかくし、管の中に入れてドライヤーで熱すると丸く曲がります。
DIYショップで安く、しかもいろいろなサイズがあるので便利です。

本職の人が、竹を丸く曲げるとき、「火曲げ軸」という鉄やステンレスでできた円筒状の道具をよく使います。
下から筒を熱し、竹ひごを筒にしばらく当てると丸くなる、という道具です。
ただ、熱するまでに時間がかかること、特注なので価格が高い(5万円〜)、円のサイズが少ないことがネックです。
私も持っていましたが,あまり使わないので友人に譲りました。
せっかちの人には向かない道具ですね。

いろいろ工夫して代用する方法もあるので,考えるのもまた楽しいです。

最近、特注で火曲げ治具を制作しました(3段で5万円)。
同じ円をたくさん作る時は、やっぱり便利です。
厚みや節がある部材を曲げる時は、火曲げ治具で曲げたほうが綺麗に曲がります。


茶杓で曲げる部分を櫂先(かいさき)といいますが、曲げ方の種類でいろいろ名前があります。
それだけ曲げ方もたくさんあるということで、昔の人はそれぞれに名称をつけて楽しんでいたというのは、曲げひとつでも奥の深い世界です

by first-nakatomi | 2010-02-22 23:24 | open process
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