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侘び寂び

日本の竹藝(工藝すべてですね)について話す時に茶道は避けて通れず、茶道について話す時に日本の美意識の「侘び・寂び」に触れざるを得ません。
でも、侘び寂びの説明をするのは、とても難しいと感じていました。

竹田の茶人が執筆されているコラムの一文に、侘び寂びについてわかりやすく書かれていたので引用。

『未完成の美は、未来へ対する予感であり、
滅びの美は、過去への憧憬である。
今見えるものでそのことを感じるから、美しさがわかり、
この国はそれを「侘び」「寂び」として磨いてきた。』

「未完成の美」・「滅びの美」が、「侘び寂びの美」なのでしょう。

*ちなみに、村田珠光の創始した4畳半の茶の湯に対して、
武野紹鴎は2畳半や3畳半の茶室を考案しました。
4畳半以上の書院茶室を「寂敷」(さびしき)
それより狭い茶室を「侘敷」(わびしき)
と称され、ここに茶道の侘び寂びの原型があります。

侘び寂びの美意識は一筋縄ではいかないのですが、
平安時代の和歌の美意識が、鎌倉時代の禅の影響や、室町時代の戦乱の影響を受けながら茶道へ引き継がれたと見られています。


by first-nakatomi | 2017-07-13 21:20 | thinking

ISSEY MIYAKE

東京新国立美術館での、 ISSEY MIYAKE の展覧会図録を入手。
削ぎ落とした構成要素から、生み出される衣装に学ぶところ多。
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by first-nakatomi | 2016-06-11 20:03 | thinking

自分を超えたところに自分が出るパラドックス

内田樹さんの『街場の文体論』という本を読んでいて、考えさせられる所が多。

文体論の講義録なんですが、作品制作にも当てはまるので、
ついつい夜更かしして読んでしまいました。

良き文が生まれる時のように、竹の作品も
没入して我を忘れた時に、逆に個性的な凄いものが生まれる。
図面で書いたとおりに(頭で)作っても面白いものはできないから。

作品の意味をわかっていて作ることは、創作ではない。
わからないから作る。
ただ、それを作らなければいけないことだけはわかっている。
そして、後からどうしてその時それを制作したのかを理解する。
全てに通じる奥義のような気がする。

勉強も同じで、どうして役に立ちそうもない数式や年号を学ぶ必要があるのか
学ぶ時にはわかっていない。
でも、大人はあの時もっと勉強しておけばよかったと、皆後悔する。
大切さは後で分かります。
学びの本質と、制作の本質は似ています。
by first-nakatomi | 2016-05-08 22:15 | thinking

ブラタモリと竹籠

ブラタモリを観ていて、竹籠と共通する見方に気づきました。

「縁」(ヘリ/フチ)、「際」(キワ)

タモリさんが地形を見る時に、「坂」とともによく出てくるポイントです。
竹籠を見るときに、通はどこを見るかというと、「縁」と「際」です。
作るのが一番難しいところだから。

籠全体における縁のバランス、際の処理の仕方は
制作者の実力が、一番出る所でもあります。
by first-nakatomi | 2016-05-07 22:06 | thinking

今年の抱負

今年もテーマは”色”です。

昨年は色をいろいろ試してきました。
油絵、アクリル絵の具、色漆。

結局、竹に合う塗装として、高級感・堅牢性・乾燥速度・素材との相性の観点から漆が一番だという結論でした。
元に戻ったようですが、漆の良さを再認識できた一年でした。
色漆を比率を変えて混ぜるという技法も確立つつあります。

今年は漆では難しい、淡い色・グラデーションなど作品に合わせた色を選択できるように、日本画を試してみます。
膠という日本古来の接着剤と、岩絵の具は竹にも合うと感じています。
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手間とコストが掛かることを覚悟しながら、仕事の合間を見て研究してゆきます。
研究結果をブログでも随時ご報告予定ですのでお楽しみに。
by first-nakatomi | 2016-01-11 21:17 | thinking

ゆく年くる年

今年ももうすぐ終わりますが、大きな変化の一年でした。
子供が生まれ、工房の陣容も充実。
時間が限られる中で、自分にしかできないことは何かを再認識した年でもあります。
40歳を過ぎて人生の折り返し地点を過ぎ、これからは今まで押し広げてきた領域を、どのようにして形にしてゆくのかが問われることになります。

毎年、桜製作所さんから戴いている干支の置物。
来年の申も、表情豊かで愛嬌があります。
今年亡くなられた会長の、一番のお気に入りの図案だそうです。
再来年の秋に桜製作所さんの銀座と高松のお店で展示会をしますが、とてもお世話になった会長に成長した姿をお見せできないのが残念です。
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by first-nakatomi | 2015-12-31 21:34 | thinking

つれづれなるままに如月

竹を始めて15年。
十年一昔といいますが、竹業界をめぐる環境も随分変化してきました。
昔ながらの職人さんはほとんどいなくなり、それまでなら関わることのなかった新しい人たちが竹の世界に飛び込んできています。
腕はまだまだですが、おかげで少しずつ風通しもすーすー。

竹細工の産地別府に、待望の竹専門店bamboo bambooもできました。
ようやく竹と今がつながり、追い風がぴゅーぴゅー。

私の制作スタイルも、この2・3年で大きく変化しています。
アシスタントに仕事を手伝ってもらうようになり、一人でコツコツ作品を制作をしていた時からは考えられないくらい、仕事の幅が広がりました。
アフリカのことわざで、「早く行きたければ1人でゆきなさい。遠くに行きたければみんなでゆきなさい。」、というのがありますが、とても納得できます。
30代までと、40代からの過ごし方は変わるのでしょうね。

層の薄さが竹業界の弱点でしたが、若手がどんどん出てきて、5年後の業界がどうなっているのか楽しみです。
by first-nakatomi | 2015-02-10 21:48 | thinking

新年の挨拶

新年あけましておめでとうございます。
たくさんの方のご支援で、私の竹藝生活も15年目を迎えることができました。
心から感謝いたします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

たくさんの出来事のあった昨年でしたが、今年も公私ともに忙しい一年になりそうです。
厄年なので、いつも以上に体に気をつけて無事に過ごしたいと思います。

今年は「色」の研究と、シャンデリアの量産化の確立、
これまでの幾何学作品の集大成の年にしたいと考えています。
by first-nakatomi | 2015-01-01 01:01 | thinking

「パラレリズム」と「倍音」

久しぶりに日曜美術館を見ていました。
特集は国立西洋美術館の「フェルディナンド・ホドラー展」。

ホドラーは、類似する形態の反復によって絵画を構成する「 パラレリズム」という方法を提唱しました。
同じような形を反復することで、作品の強度を増すことができます。
また、作品にリズムを取り込み、音楽性を持った絵画を表現します。

同じような言葉に「倍音」という言葉があります。
数年前に尺八奏者の中村明一さんが、認知させた言葉で、音に共鳴したり付随してくる音のこと。
パラレリズムの考えと似ています。

繰り返すことで、強度を増したり、リズムを表現するというのは、とても共感できます。
ここ5年ほど、竹のパーツを繋げることで作品を制作していましたが、自分がなぜそうしたものに魅かれるのかを知る手がかりになる番組でした。
by first-nakatomi | 2014-12-05 21:19 | thinking

花と器展レポート

別府の古美術「三昧堂」さんでの展示会が始まりました。
さまざまな時代の美意識をくぐり抜けてきたきた古美術品と並ぶと、
自分の作品の善し悪しがよくわかります。
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花匠・坂村さんの生け花教室に参加。
恥ずかしながら、初めて自分の花籠に花を生けました。
はまりそうです。
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自然と真剣に向き合うと、花から力をもらえました。
by first-nakatomi | 2014-11-24 21:00 | thinking