台湾訪問記 その2(『Love Bamboo, Love Earth』展)

前回に引き続き台湾訪問の報告です。
もうずいぶん前のことのような気がしてきましたが頭を振り絞って,今回は国立台湾工芸研究所で開かれた『Love Bamboo, Love Earth』展について。

この展覧会は国立台湾工芸研究所主催ですが、実際の内容は台湾徳来設計事務所の代表である張さんが主導して取りまとめています。
過去と現代、日本と台湾の竹製品の展示を中心にしながら、環境と竹をつなげることを目指しています。
早速、写真を通して紹介しましょう。

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展示のスタート。
要するに竹は環境に良い素材ですよということをアピールしています。

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台湾には竹の加工技術が4つあります。
竹編・竹管・竹彫・積層竹。
編む技術は日本の方が優れていると思うけれども,丸竹を使った家具(竹管)や竹を彫る技術は台湾にとてもかないません。
そして、積層竹(スライスした竹を積み重ねて板状にしたもの)の製品はデザイン性が高く、これも日本よりも技術が進んでいるように見受けました。

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この写真だけ見ると、東京での展示会みたいです。
台湾は竹のデザイン向上に力を入れているようですが、うーん、お見事。

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このかごは底が丸くなっていて、船のようなゆりかごです。

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これが台湾特有の竹管の技術を使った竹の家具。
日本の真竹とほぼ同じ、桂竹という竹で作られています。
河井寛次郎が台湾から竹の家具の職人を京都に呼び寄せて、家具をデザインしています。
京都の河井寛次郎記念館で見学可。
とてもよいので日本にも輸出すればと思いましたが,気候が違うので乾燥しすぎて割れが入ってしまうそうです。

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中華文化圏らしい細工物。
アップでお見せできないのが残念です。

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もちろん日本の竹工芸のコーナーも。

展示の仕方も慣れていると思いました。
展覧会を開くための4階建ての建物が、工芸研究所内にあるんですから,当然ですよね。
台湾の田舎に研究所はあるのに、田舎臭さを感じない洗練された展覧会でした。
アメリカ・アイオワ州を訪問したときに感じたのとおなじ感覚です。
世界は感覚のボーダーレス化が進んできているのかもしれません。
文化の均一化は味気ないけど,洗練された感覚は共通化されるといいですね。

以上展覧会レポートでした。
次回は工房訪問レポートです。
# by first-nakatomi | 2010-01-27 23:00 | information

台湾訪問記 その1(国立台湾工芸研究開発センターについて)

12月の頭に国立台湾工芸研究開発センターの招きで台湾に行ってきました。
研究所の林先生始め研究所の生徒さん、徳来設計事務所の張さんに心さん、通訳の来さん、工芸家の皆さんその節は大変お世話になりました。
おかげ様でとても充実した時間を過ごすことができました。
遅ればせながら御礼申し上げます。

今回の訪問は、『LOVE EARTH, LOVE BAMBOO』という展覧会にあわせて行われる「日本の竹文化と芸術」という題の講演会、シンポジウム、研究所の生徒さんの新作発表会の審査、台湾の竹工芸家の方との交流が目的でした。
盛りだくさんの台湾訪問でしたので,何回かに分けてその報告をしてゆきたいと思います。

その一回目は国立台湾工芸研究開発センター(去年までの名称は国立台湾工芸研究所)について。

国立台湾工芸研究開発センターは、台湾中部の台中から内陸に1時間ほど入った南投県にあり,その前身は台湾省手工業研究所でしたが、1999年に組織改編され大幅にパワーアップして、台湾工芸の振興に尽力されている組織です。
日本では各県ごとに工芸研究所や試験所があるのですが,台湾は国を挙げてのバックアップ体制がとられています。
竹工芸のみならず,陶芸、漆芸、金工、染織と多岐にわたる工芸分野を研究対象にしています。
それぞれの専門分野の研究者がいるだけでなく、同じ建物の中に工芸家のstudioが併設されており,一般の方の体験もできるようになっています。
また、展示ブースも本部(台湾中部の南投県)にあるだけでなく、台北にもあり、かなり充実した体制をとっていました。
日本と比べてコンパクトに組織が集約されていて,機動性があり、出版事業も手掛けるなど,うらやましいかぎりです。


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この建物は工芸家のsutudioや常設の展示スペース,子供のための教育スペースがありました。
日本の民芸の展示もありました。
柳宗悦は戦前の台湾にも来ていたんですね。
民芸ブースについては後日紹介します。

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この建物は今回の展覧会が行われたところです。
台湾の有名な芸術家・楊英風(1926〜1997)の建築設計。
楊さんは東京芸術大学で朝倉文夫(大分県出身)に師事され、その後イタリアに留学されています。
1階がミュージアムショップ。
2階から4階が展示スペース。
このような建物が何棟もあり、また来客用の宿泊施設まであります。
台湾中部大地震の際は大きな被害を受けたようで,地震後何棟か立て直されたものもあるようです。
現在工事中の建物も2棟ありました。
国から台湾工芸界への手厚い支援には頭が下がります。

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これは研究所内の庭。
毎朝散歩をしていましたが,広々としていて,とても気持ちのよいところです。
おじいさんが太極拳の練習をしていて、中華文化圏の国を実感しました。
守衛さんも24時間態勢で常駐していましたので,治安は全く心配なかったです。

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研究所は高台に建っており、高台から市街を見渡した写真です。


次回は展覧会の模様をレポートします。
# by first-nakatomi | 2010-01-13 00:04 | information

雪国?

寒いはずです。
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# by first-nakatomi | 2010-01-12 22:29 | daily life

2010年の予定

2010年の予定は
・4月 「ミラノサローネ」でボッテガベネタと一緒に展示会
・5月 ロンドンのアートフェアー「COLLECT」に出品

反応を見て、今後の指針にしたいと思います。


イギリスのセインズベリー日本文化研究所も今年、日本竹工芸の研究予算を持っているので何かしら動きがあるかもしれません。

また、昨年末にドイツのハンブルグで「籠師」展がありました。
ドイツの美術館にも古い日本の竹工芸作品が数多く収蔵されているらしく、日本でもあまり開かれないような、かなりマニアックな展覧会がドイツでありました。
明治期の国際博覧会が華やかな頃の日本の籠が数多く展示されていたようです。

注、「籠師」・・・幕末から戦前にかけて関西地方を中心に活躍した高級花籠を作る人達のこと
# by first-nakatomi | 2010-01-11 23:43 | information

A Happy New Year

あけましておめでとうございます。
今年も無事に、新しい年を迎えられたことを感謝しています。
いつも年が越せるかわからない、ぎりぎりの生活をしていますが,竹細工を初めて間もなく10年になろうとしています。
落語の世界のような生活をしているなあと思います。
時代錯誤な竹細工の仕事でもなんとか生きていけるもんなんですね。

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今年の目標は、
・Prismシリーズの複雑化と巨大化の作品を作ること。
・小さいけれど存在感のある籠のシリーズを制作すること。
・毎年挫折しているけど,英語力をアップさせること。

Prismシリーズの複雑化させたものは現在製作中です。
1月22日にギャラリーの方がいらっしゃるのでそれにあわせて完成させます。
完成次第アップします。

小さな籠シリーズの手がかりはすでに得ているので,もう少し詰めれば良いものが出来上がると思います。
依頼を受けた仕事からヒントを得ました。

英語力は日々の努力ですね。
がんばろ。

年末除夜の鐘を撞きにきてくれた皆さん、大雪の中ありがとうございました。
これからもこの寺にいますので、煩悩を一緒に払ってゆきましょう。
# by first-nakatomi | 2010-01-03 23:01 | daily life

Prismの組み立て (squareの場合)

だいぶ時間が空きましたが,Prism制作方法の後半です。

1.
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部材が出来上がったところ。
染色後、拭き漆が2回施している。

2.
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鉄で模型を作る。
竹で試行錯誤していると部材に傷がついてしまうので、まず鉄で形を作る。
出来上がった模型のパーツに番号の札を貼っておく。
その理由は竹の節が、結び目の下にこないようにと、部材の節の位置がアクセントになるようにあらかじめ番号を振って調整しなければならないから。

(補足)鉄のパーツは、DIYショップで購入した針金の太目の番線で作ります。
①2台の車で引っ張って針金をまっすぐにする。
②パーツの長さに切り、切断面を平らにする。
③正方形になるように角を曲げる
④切断面を簡易溶接
⑤溶接のバリ取り

3.
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節の位置を調整しながら、竹の部材を2つずつ組む。
このとき仮止めにインシュロックを使用。

4.インシュロックの位置に籐かがりを結ぶ。

5.結び目を漆で固める。

6.全体をインシュロックを使って組み上げる。

7.インシュロックを外して籐かがりを結ぶ。

8.結び目に漆を塗って完成。
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# by first-nakatomi | 2009-09-13 23:46 | open process

とらや「竹つれづれ展」 無事修了

とらやでの展示会が無事に修了しました。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
虎屋様には昨年の打ち合わせからの長丁場でしたが、良い展示会ができてとても感謝しています。
また、見に来ていただいたお客さん、ワークショップに参加してくれた方々、ありがとうございました。

事後報告になりますが、8月の展示会の様子をアップいたします。
写真は虎屋様からいただいたものです。

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壁面に並べられた様々な種類の竹。
よく集められましたね。


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BAICA商品。
影がきれいでしたね。


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参考品「CAGE」。


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竹の構造物を縦につなげたもの。
七夕かざりみたいでした。


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照明「UNICO」。
壁面の編みが効いていますね。

# by first-nakatomi | 2009-09-05 23:22 | information