専門的な話。
竹の油抜きにつかう苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)について。 製竹業界では、竹の油分を取り除くために苛性ソーダを使います。 環境に悪いという人もいるので、大分県産業科学技術センターに問い合せてみました。 @結論 強アルカリ性の劇物なので,取り扱いには注意が必要だけど,中性にすれば排水しても構わない。 生物は弱酸性なので、竹を煮れば中和されて、自然に中性になる。 熱湯に手を入れれば火傷をするのと同じで,強アルカリの苛性ソーダを素手では扱わない。 重曹は弱アルカリで取り扱いは優しいが、効果は薄い。 きちんと中和しないで廃棄処分する業者がいるので,環境に悪いイメージが定着してしまいました。 米の研ぎ汁が環境に悪いのと同じ。 まあ、アルカリ性のまま廃棄しなければ問題はないようです。 苛性ソーダを使うのは、石けんに使われていることからも分かりますが,油分を強力に取り除く性質があります。 青竹を天日に干しても白竹(晒竹)にならずに腐るのは、表面の油分が強力で、内部の水分が閉じ込められて腐るから。 また、油抜きで竹の養分が取り除かれるわけではないので、防虫効果はありません。 伐採時期に気をつけましょう。 10年以上竹業界にいるけど、目から鱗のお話でした。
by first-nakatomi
| 2012-01-10 21:54
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